2024.12.10
財産承継
次世代への想いを大切に、「5つの視点」で円滑な承継を目指す
お住まい:首都圏、資産:50億円
提供サービス: 全体最適プランニング
「一族で保有する財産を、次の世代に承継したい。その際、子どもや孫たちが困ることのないようにしておきたい。」  このような相談は増えています。

今回、ご紹介するのは、首都圏にあるA社の株式を保有しているご家族の事例。先代から妻が相続した財産を、早めに次世代に承継したいというご相談でした。財産や事業を承継する場合、財産保全の面からも円滑に進めるためには、どのような方法があるのでしょうか。
 
目次
1.次世代の負担にならないように承継したい
 1-1.ご家族に合った承継パターンをプランニング
2.次世代へつなぐための「全体最適プランニング」
 2-1.株式承継計画の立案
3.次世代につなぐ資産運用の仕組みづくり
 3-1.ご購入後の心配事にも対応する「長いお付き合い」
4.お客様と「同じ目線」でゴールを目指す
 課題 
  • 早期に次世代へ株式承継したい
  • 次世代へつなぐ資産運用の仕組みづくり
 提案
  • 全体最適プランニング

次世代の負担にならないように承継したい


A社の先代社長の奥様であるB様。数年前に先代が亡くなった際、突如、A社株式を承継することになったといいます。突然のことだったため、承継のための準備ができておらず、高額な納税資金の捻出に苦労されたそうです。

「その時とても大変だったので、子や孫には同じような思いをさせたくないんです。私が元気なうちになるべく早く承継するには、どういった準備をしたらよいでしょうか」(B様)

株式を承継する場合、株価によっては多額の相続税が課税される可能性もあります。実際に現状分析したところ、A社の業績は好調で、株価が更に上昇した場合には、B様から次世代へ相続が発生した際も、多額の相続税が発生すると予想されました。

そこで弊社では、A様から丁寧にヒアリングした後に、「5つの視点」に基づいて、問題点と課題を整理し、全体最適プランニングをご提案させていただきました。

これから詳しく説明していきます。

ご家族に合った承継パターンをプランニング

弊社では、財産と事業の承継において、「5つの視点」をものさしに問題点と課題を洗い出します。洗い出した課題ごとに対策案を検討し、課題の優先順位に基づいてスケジュールを立てて、事業承継の計画をプランニングしていきます。

次世代へつなぐための「全体最適プランニング」


今回のB様は、ご自身が承継の際にご苦労されたということで、次世代の負担にならないような方法で早期に株式を承継することを希望されていました。

「負担をかけたくないのはもちろんなのですが、財産の保全や運用の面でも、次世代につなぐ仕組みづくりをしておきたいと思っています」(B様)

そこで弊社は、「株式承継計画の立案」と「資産管理会社での運用」をプランニングさせていただきました。

株式承継計画の立案

株式承継計画を立案するにあたって、弊社では今後の事業計画を基に株価のシミュレーションを行います。

実際に今回のケースでは、A社の業績は好調でしたので、株価もそれに伴って上昇傾向にありましたが、記念配当や新規事業投資を行うタイミング次第では、株価に影響があることが分かりました。そこで、シミュレーションを時系列に並べて、いつどのタイミングで株式を移していくのかを立案いたしました。

「株式を移していくタイミングについても選択肢を提示していただいて、それぞれの効果と留意点を説明いただいたので、意思決定がしやすかったです。」(B様)

次世代につなぐ資産運用の仕組みづくり


そして、株式承継計画の立案だけでなく、不動産投資を始めたことも、今回の施策では重要な意味を持っています。

B様が希望されていた「次世代につなぐ資産運用の仕組みづくり」。将来のインフレリスクに備えて、価値の落ちにくい都心の不動産を取得しておけば、安定的に資産を運用していくことができます。

弊社には不動産専門のチームが在籍しており、普段から土地持ち資産家や不動産オーナー のお客様と密にやりとりしています。豊富な事例から得たデータや知見をもとに、お客様の想いや状況を汲みながら、そのご家族に最も適した不動産をご提案することができます。

「購入する不動産も、マンションとオフィスビル、どちらがいいのか迷っていました。将来的に見込まれる収益やコストを考慮したうえで、私たちに合った不動産をご提案いただきました」(B様)

ご購入後の心配事にも対応する「長いお付き合い」

しかしながら、不動産は購入して終わりではありません。その後、大規模修繕が必要になったり、入居者とのトラブルが発生したりするかもしれません。弊社では、ご購入後も長くお付き合いし、その都度、サポートさせていただいております。プロの知見を長期的にご活用していただくことによって不動産をより安定的な資産としていただくことができるかと思います。

B様も不動産のご購入によって「長期にわたる安定的な資産運用の仕組みを得ることができた」と喜んでいらっしゃいました。 

お客様と「同じ目線」でゴールを目指す

今回のお客様は、次世代や家族に対してとても思い入れのある方でした。「次世代のために財産を守りたい」という想いを尊重して、対話を重ねていきました。
財産や事業の承継を行う際、法律上の難解な知識や意思決定が必要とされる場面が多々あります。私どもがなぜその提案をするのか、そしてそれを実行した場合、どのような効果が見込めるのかを丁寧に説明し、選択肢をいくつかご用意しました。

大切なのは、お客様と同じ目線に立って同じゴールを見据えること。そこがブレないように気をつけながら、ご家族の想いや未来を大切にする。目先の財産保全だけでなく、総合的な財産コンサルティングでご家族の幸せをお守り致します。

担当コンサルタント


コンサルティング第二事業本部
第一事業部 部長
松川 洋平

コンサルティング第二事業本部
第一事業部 部長
松川 洋平
・経歴
大手税理士法人での税務申告業務・相続事業承継コンサルティング業務を経て、2018年に青山財産ネットワークスに入社。事業承継を専門とし、上場企業から中小企業まで企業オーナー向けのコンサルティングに従事。

※役職名、内容等は2024年11月時点のものです。

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