2022.10.27
財産運用
土地活用の最適な相談先とは。
相談先の特徴や相談の流れ、準備しておくべきことを解説

土地活用の相談先は、不動産会社、建設会社、金融機関、IFAやFP、税理士、弁護士など多岐にわたります。それぞれの特徴を踏まえ、自身に適した相談先を選ぶことが重要です。また、より良い土地活用を速やかに実現するためにも、相談の流れを確認したうえであらかじめ準備をしておくとよいでしょう。この記事では、土地活用の相談先ごとの特徴や土地活用の種類、相談の流れについて詳しく解説します。

また、土地活用や財産承継、事業承継、不動産の売買などの相談をお考えの方は、ぜひ当社へのご相談をご検討ください。

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土地活用の相談先の種類

土地活用の相談先によって、相談できる内容やサポートの内容が異なります。受けたいサポート内容や希望する土地活用の種類などに応じて相談先を選びましょう。土地活用の相談先別に、特徴や相談できる内容、サポート内容について詳しく解説します。

不動産会社

不動産会社は、土地の売却や運用を希望する者と、購入や借用を希望する者の間に立ち、賃貸契約・売買契約の成立をサポートします。なかには、土地の活用方法の選定からサポートができる不動産会社もあります。アパートやマンション、高齢者施設などの建設から土地の売却、借地まで相談が可能です。そのため、土地の状態や立地、地域のニーズなどを調査したうえで最適な活用方法の提案を受けることができます。ただし、税務の知識が少ない会社もあり、収支計画がずさんな場合も多い点に注意が必要です。

建設会社

アパートやマンション、高齢者施設などを建設する際は、建設会社への相談が必須です。土地活用のアドバイスも可能な建設会社であれば、専門の相談先を探す必要はありません。ただし、土地活用の知見が少ない建設会社もあるため、事前に確認が必要です。また、建築前提の提案になること、相談した建築会社でしか建物が建てられないことも覚えておきましょう。

ハウスメーカー

ハウスメーカーとは、一般的に生産設備を持っており、建築資材の一部を規格化またはプレハブ化することで、注文住宅を全国規模で受注している会社を指します。グループ内に不動産会社がある場合、建築に加えて土地活用の相談も可能です。プレハブ化により、建物の品質や性能の安定が図られていますが、商業系の建物など、建物の自由度が求められる場合には不向きな点に注意が必要です。

銀行

土地活用に多額の初期費用がかかる場合、銀行から融資を受けることになります。土地活用の計画が固まり、必要な金額が確定した段階で銀行に融資の相談をしましょう。事業融資になるため、収支計画のチェックを適切に行ってもらえる点もメリットの一つです。

税理士・会計士

土地やアパート、マンションなどは、保有しているだけで固定資産税をはじめとする税金の対象となります。そのため、土地活用の種類別に発生する可能性がある税金について相談しておくことが重要です。税金はもちろん、賃貸経営における資金繰りや確定申告、土地の相続税や贈与税、土地の売買や借地など、幅広い相談に対応できます。

弁護士

弁護士には、土地活用における法律関連の相談が可能です。例えば、土地の売買や賃貸における契約書の作成、アドバイス、賃貸経営における家賃滞納時の対応、土地の立ち退き問題への対応などがあげられます。法律に関しては詳しい反面、不動産や建築の実務に対しての知識に長けていない方もいます。

IFA

IFAは、金融機関や証券会社などに属さない、独立系フィナンシャル・アドバイザーのことです。土地活用だけではなく、資産運用のアドバイスも可能であるため、総資産額を増やしたい場合の相談先に適しています。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー(FP)は、土地活用の専門家ではなく、お金の専門家です。そのため、土地活用のアドバイスではなく、仮に土地活用を行う場合の収支について相談できます。土地活用の専門家とFPをはじめとしたお金の専門家の両者に相談することが重要です。

コンサルティング会社

コンサルティング会社は、土地活用全般のアドバイスができます。そのため、土地活用の具体的な計画ができていない、どのように進めていくべきか判断ができないといった場合、相談先として適しています。

土地活用の種類

最適な土地活用の方法は、土地の面積や立地、予算などで異なります。活用を検討している土地の特徴や、土地活用によって達成したい目的に向いているケースなどを確認し、最適な活用方法を見つけることが重要です。土地活用の種類別に、特徴や向いているケースなどについて解説します。

店舗系

まず、飲食店や物販店、クリニック、ドラッグストア、コンビニなどの土地として貸し出す方法があります。特に、車の交通量が多い幹線道路に面する土地は多くの集客が見込めるため、需要が高いと言えます。出店企業に土地を貸し出すだけのため、店舗を建てる初期費用はかからないうえに、安定して地代を受け取ることができます。

アパート経営

アパート経営は、居住用の部屋を貸し出すことで家賃収入を得る土地活用の方法です。マンションと比較して狭い土地にも建築しやすいため、狭い土地や特殊な形状の土地を活用したい場合に相性が良いとされています。地域の賃貸物件の供給・需要の調査を行い、適した場所にアパートを建築することで、安定した収益が期待できます。

マンション経営

マンション経営は、土地にマンションを建築して家賃収入を得る土地活用です。アパートと比較して建築費用が高くなる傾向がある一方で、高めの家賃設定が可能なため、多くの家賃収入が期待できます。ただし、アパート経営と同様に地域の需要と供給について入念な調査を行うことが欠かせません。

駐車場

駐車場経営とは、土地を月極駐車場やコインパーキングとして使用する土地活用のことです。1区画の最低必要面積は2.5m×5m(都心では2.4mで計画)のため、狭い土地の活用にも適しています。アパートやマンションの建築と比較して初期費用を抑えることが可能です。また、駐車場経営をやめることになった場合、アパートやマンションなどよりも比較的容易に他の用途に転用できます。

トランクルーム

トランクルームとは、荷物を預けるスペースに土地を転用し、利用料によって収益を得る土地活用のことです。更地にコンテナを設置するタイプや建物を建築して貸し出すタイプがあります。都心部、郊外を問わず一定の需要が期待できるほか、初期費用が数百万円程度と比較的安価に始められることがメリットです。

高齢者施設

高齢者施設を建築する土地活用もあります。日本では、65歳以上の人口が1950年で5%未満でしたが、1994年には14%を超え、2019年には28.4%に達しています(出典:内閣府『令和2年版高齢社会白書』)。このように高齢化が進む日本では、高齢者施設の建築による土地活用は、収益が安定しやすいものと考えられます。また、地方自治体から補助金や助成金を受け取ることも可能です。

太陽光発電

太陽光発電の設置も選択肢の一つとなります。太陽光発電とは、日照が良い土地にソーラーパネルを設置し、生産した電力を電力会社に売却することで収益を得る土地活用のことです。アパートやマンション、駐車場などの需要が低い土地であっても、日当たりの良い広い土地がある場合は一定の収益が期待できますが、昨今は土地活用の選択肢から外れることも多くなっています。

借地

土地を個人や法人に貸し出すことで収益を得る土地活用の方法です。50年以上の契約期間を定める更新なしの定期借地契約、事業の用途に限定して契約期間を定める更新なしの事業用定期借地契約などがあります。安定した収益を得られるうえに、初期費用がほとんどかからない点がメリットです。

売却

土地が不要かつ、早期にまとまった収益を得たい場合は、売却も一つの手段です。ただし、周辺環境や土地の特徴によって価格が変わるため、希望価格で売却できるかどうかは確認が必要です。土地を売却した場合、自身の所有物ではなくなるため、一切の管理が不要となります。

相談から土地活用までの流れ

土地活用の専門家に相談する際は、入念に準備することで土地活用の開始までスムーズに進めることができます。相談する側が用意すべき書類はいくつかありますが、いずれも容易に準備できるため心配はありません。土地活用の相談から土地活用の開始までの流れについて詳しく解説します。

土地の価値の把握・利権関係の整理売却

土地活用の方法を選択する際は、土地の価値を把握する必要があります。公示価格は国土交通省が提供している「標準地・基準地検索システム」、実勢価格は国土交通省のWebサイト「土地総合情報システム」で調査できます。その他、路線価格や固定資産税評価額などで土地の価値を把握することも可能です。調査によって確認した土地の価値に基づき、安定収益が期待できる土地活用の方法を検討しましょう。複数人で土地を共有している場合、借地のように土地をそのまま利用する際は共有持分の過半数の同意、アパートやマンションなどを建築したり売却したりするには全員の同意が必要です。

IFA・銀行・FPなどに相談して資金計画や土地活用プランを構築

市場調査の内容に基づき、どのような土地活用が適しているかIFAや銀行、ファイナンシャルプランナー(FP)などに相談し、具体的な資金計画や土地活用のプランを立てます。アパートやマンションを建築する際はローンを組むケースが多いため、この段階でローンについて銀行に相談しましょう。

建設会社やハウスメーカーに相談してプランを構築

店舗やアパート、マンション、高齢者施設、コインパーキング、トランクルームなどの建築を検討する場合は、建築会社やハウスメーカーに相談します。市場調査によって確認した地域のニーズを踏まえ、デザインや規模などを決めましょう。また、トランクルームやコインパーキングなど、特定の土地活用を得意とする専門家に相談することで、提携している建設会社の紹介を受けられる場合があります。

契約

アパートやマンションを建築する場合は工事請負契約、土地を貸す場合は普通借地契約や定期借地契約、売却の際は売買契約を締結します。契約書の内容に問題がないか確認する際は、弁護士のサポートを受けることも一つの方法です。

建築・取り壊し

契約内容に従いアパートやマンション、高齢者施設などの建築を開始します。また、既存の建物がある場合は取り壊す必要があります。建築・取り壊しにかかる期間については依頼する業者によって異なるため、事前に確認しましょう。

運用開始・引き渡し

建築・既存の建物の取り壊しが完了後、運用・引き渡しを行います。速やかに運用するためには、必要に応じて管理会社を利用するとよいでしょう。また、引き渡しは契約書に記載の期日に所定の方法で行う必要があります。

土地活用を相談する際の注意点

土地活用の相談方法を誤った場合、運用開始までに時間がかかったり希望通りの結果を得られなかったりするリスクが高まります。事前に土地活用のプランを自分なりにまとめたうえで、相談内容に適した業者に相談しましょう。土地活用を相談する際の注意点は次のとおりです。

土地活用のプランを自分なりにまとめておく

土地活用の知識を持たない場合でも、老後の生活費を準備したい、余裕資金を増やしたいなど、目的を定めておくことが重要です。また、どのような土地活用をしたいのか、少しでも考えをまとめておくだけでも、各専門家から具体的なアドバイスをもらうことができるでしょう。

相談内容に適したパートナーを選択する

土地活用は自身の資産に大きな影響を与えるため、信頼できる専門家に依頼することが重要です。特に、自身が相談したい土地活用の方法について、実績が豊富なパートナーは安心して相談がしやすいでしょう。ただし、各パートナーには得意不得意があることを踏まえて、相談先を選ぶことが重要です。土地活用全般の相談を検討している場合は、幅広い知識に基づいた総合的なアドバイスが可能なコンサルティング会社という選択肢もあります。

資料を準備しておく

土地を共同で所有している者がいるかどうかを確認するために、登記簿謄本が必要となります。その他、測量図などの資料を準備しておくことで、専門家から具体的なアドバイスをもらうことができます。これらの書類は法務局などで入手可能です。一方で、これらの資料の準備が難しい、よくわからないという方もいらっしゃると思います。その場合は、相談先によっては、地番(土地の所在地)、建物が建っている場合は住居表示(住所)を伝えることでアドバイスをもらうことも可能ですのでしっかり確認するようにしましょう。



 

まとめ

土地活用には、店舗、アパートやマンション、高齢者施設の建築、トランクルームや駐車場の経営などさまざまな種類があります。不動産会社や建設会社に相談し金額感を把握したのち、銀行などの金融機関にお金やローンの相談をし、必要に応じてハウスメーカーやその他の相談先に相談をしましょう。
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